日本溶接材料工業会

会長挨拶

会長挨拶

日本溶接材料工業会は、国民生活の向上に必要不可欠な基礎資材である溶接材料の技術や品質の向上と普及、統計の整備、環境課題への対応等に努め、わが国溶接材料の健全な発展を図ることを目的に、昭和48年に設立されました。新元号の令和に至る今日まで幾度も大きな環境変化に見舞われてきましたが、会員各社の不断の努力により、我が国製造業の発展に大きく貢献するなど着実に取り組みを進めてきております。

3年半の長きに渡り私たちを苦しめてきた新型コロナウイルス感染症も5類へ移行され、コロナ前の対面活動が本格的に再開できるようになりました。この間、行動制限に対応するためリモートでの会議や面談が急速に進展し、AI技術の進歩も私たちの働き方を変革させつつあります。また、地球規模での気候変動問題解決に対する脱炭素社会に向けた取組み、少子高齢化や働き方改革による溶接士不足等の課題対応も、更にその必要性を増している状況です。

このような中、当業界でも、溶接士の不足に伴う省人化、省力化への取組み活動に加え、IoT、AI等の活用技術への取組みや、溶接作業における安全衛生の強化など、溶接材料を取り巻く環境は日々変化しております。当工業会としては、日々変化していく時を逃さずにチャンスと捉え、「ものづくり」のキーテクノロジーである溶接技術、品質の向上を図り、わが国製造業の「ものづくり力の強化」への貢献を引き続き果たして参ります。そして、世界への発信と提案に向けた活動を強化し、グローバルスタンダードの形成に向けて、日本が真のリーダーシップを発揮できるよう常に変革を求め、業界の活性化に繋がる取り組みを進めて参ります。

また、関係監督省庁とも連携を図り、会員各社が共通の課題に対し必要となる環境整備を進めるとともに、会員各社が事業活動を効率的に行えるよう有益な情報提供に努めます。

これらの活動の基盤となるコンプライアンスへの取り組みにつきましても、工業会自ら体制整備、活動強化を図ると共に、会員各社は良識と責任をもって業務を遂行し、法令遵守に努めることを宣言しております。このため、当工業会のホームページを活用し、活動の現況をお伝えしてゆくとともに、グローバルな活動の架け橋となるような運営を図っていきます。当工業会は、会員各社とともに『適切な協調と競争』の精神のもと、世界で最も信頼される日本の溶接技術のプレゼンスを高め、世界産業の健全な発展に貢献することを目指して参ります。

2023年5月
(一社)日本溶接材料工業会
会長 末永 和之

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